好きな人はいますか? それは誰ですか? その人の名前を叫んだことはありますか?
私が好きな人たちの名前を叫べた日、その人たちはアイドルを卒業しました。
MeseMoa.
新たな道に進む4人を盛大に送り出し、9人組ボーイズグループMeseMoa.は5人組になりました。 卒業公演は、2023年12月8日開催された「Mesemoa.ホールツアー2023 イルミラクル FINAL~Dear イルミィ From9~」 会場は 横浜アリーナ。
卒業メンバー
< 白服・フォーゲル 卒業報告 > ameblo.jp
< 二番煎じ・にーちゃん 卒業報告 >
はじめは目の前が真っ白になりました。 早い段階で卒業が決まっていたメンバー、考える時間をもって決めたメンバー、 驚きと寂しさと理解ができなくはない気持ちと、 一人一人が大切なメンバーだからこそ、個人の意見を尊重したい気持ちも大きくて、なんだか漠然と納得しようと思いました。
(やむを得ない事情というのはつきものですが) “人生をいかに謳歌するか”、誰だって自分で決められるものであってほしいです。 “心に不自由のない、最善の道に進んでほしい”、"メンバーが心から笑えますように" というのがオタクとしての願いでした。
卒業公演
白服さん・フォーゲルさんの卒業発表から、日本武道館公演を経て、二番煎じさん・にーちゃんさんの卒業発表、実際の卒業公演までの間に、運営さんは1年半という長いお別れの時間を設けてくださいました。
オタクであれば、できる限り会いに行くものでしょうが、私が行けたのは2023年3月14日の日本武道館公演と、新型コロナが5類に移行した後、少し時間をおいてからのイルミラクル公演後半とファイナル卒業公演でした。
卒業公演ではメンバーの晴れ姿だけではなく、 この会場に居るオタクの方たちの、推しを送り出す最後の瞬間も見てるんだなと思って 卒業していくメンバーが最後に見るステージからの景色になるかもしれない、配信にはさほど映らないであろうペンライトのきれいな星の海を、忘れたくないなと思って眺めていました。
最後、メンバーが外周を歩きながら、会場のみんなに丁寧にお別れをしてくれて。 野崎さんがずっと「ありがとう」「ありがとう」と言われていたのが耳に残っています。 卒業していくメンバーの表情に、本当に悔いが残らないくらい清々しくこの瞬間を迎えることができたんだなと思いました。
私はこの時、ペンライトを卒業していく全員の色に切り替えて振りました。 そして涙が止まりませんでした。 使用しているペンライトはMeseMoa.さんの公式グッズなので、色がちょうどメンカラになっています。 「このペンライトのこの色たちを灯すことが出来なくなる、最後の機会なんだ」 そう思うのと同時に、全くお別れの覚悟が出来ていないことを思い知りました。
メンバーの外周を見送るオタクの方には笑顔も見えて、この道を涙が似合わない花道に変えられるくらい送り出す準備ができたんだなと思いました。
日本武道館公演やイルミラクル公演は声出しOKの公演ですが、自分はマスクをしていてもそんなに声が出せませんでした。 後悔したくないと思って、やっと名前を叫べた日、彼らは卒業していきました。
白服さん
白服さんが最後にされる挨拶が好きでした。 白服さんから出てくる言葉は、思慮深くて。 救われました。 どうしたらそんなに温かみと説得力がある言葉を紡げるんでしょう。 アイドルとしてステージに立つ覚悟と、オタク側の気持ちにも寄り添える白服さんから出てくる言葉は、アイドル史に残したい名言、名スピーチばかりだと思うのはイルミィのエゴでしょうか。
特に心に残っているのは MeseMoa.単独ライブ2021 幕張メッセ「Continue 〜強くてニューゲーム〜」での挨拶です。
“どういうふうに応援するのか、できるのか”、プラスになる選択だけを常にとれるわけではないオタクの心苦しさを、 「よく我慢してくれました。」 と言ってくれた白服さん。
白服さんの挨拶を聴くたび、感情が根付いていくように“MeseMoa.について行こう”と思えました。 白服さんがMeseMoa.のリーダーでよかった。 白服さんだからよかった。
白服さんがいたから、私はむすめん。MeseMoa.にどんどん惹かれていったんじゃないかなと思います。
どんな感謝の言葉も足りませんが。 幸せいっぱいに生きてください。
心からありがとうございました。
白服さんのブログ 卒業公演 ameblo.jp
フォーゲルさん
私が一番覚えているのは、フォーゲルさんの個人配信で公開されたばかりの「烏合の衆」のMVを見ながら、メンバーのいいところを語っていたフォーゲルさんです。 自分のセンター曲なのに、メンバーのことが好きなんだと伝わってきて、泣きそうになりながら拝見しました。(正直泣いた)
フォーゲルさんは人懐っこくて愛され力の塊みたいなところがあるのに、ご自身のことを“個性なし”とくくられていて(私から見たら大の個性マシマシ状態ですが)、2019年にMeseMoa.のオタクになってからしばらくは私にとってフォーゲルさんは少し不思議な存在でした。 あの配信でフォーゲルさんがたくさんの方から愛されている理由が分かった気がしました。
SNSを消される前に拝見したことがなかった昔のツイートを遡って拝見しましたが、不思議なくらい自己発信のツイートが少ないのに、人に対しては手厚く返されていて、返信ばかりのその内容が人懐っこいわんこみたいでした。
オタクの顔と名前を絶対に覚えようとされるところとか、 イベントがあったあとは必ず上がるツイートとか、 コロナ禍中に始められた一見何気ないようでオタクに寄り添う配信とか、 フォーカスが人に向いていて、人と向き合う時にすごく魅力的になる、周りが望むものを自然と返してくれる天然のあざとさを持ちながら、自分のことを大きく見せようとされない少し不器用なフォーゲルさん。
フォーゲルさんの歴史には寄り添い続けたオタクの歴史も感じます。 フォーゲルさんを応援されるオタクの皆さんは、本当に愛情深いです。 フォーゲルさんのオタクの方のツイートを拝見するうちに、オタクのオタクになってしまうくらい個人的に好きなオタクさんが何人もいらっしゃいます。
ソロ曲「forget me not」がフォーゲルさん側の意味にも、オタク側の意味にも聴こえて、泣けてきます。 “自分のこと忘れないで”と叫んだ瞬間、フォーゲルさんの特典会には行ったこともない私ですら、本当に込み上げてくるものがありました。
忘れないでいてあげてください。 そして、忘れないでいていいんだよね。 忘れないから。
フォーゲルさんのブログ 2023年聖誕祭 ameblo.jp
フォーゲルさんのブログ ソロ曲「forget me not」 ameblo.jp
フォーゲルさんのブログ 卒業公演 ameblo.jp
二番煎じさん
MeseMoa.を知って、沼にハマる入口のひとつが二番さんでした。 むすめん。時代のにーちゃんさんの離脱のときに、涙ながらにーちゃんさんのことを話す二番さんの挨拶を聞いて、男泣きにやられたというか。 ふだんは淡々としてるのに、仲間想いのギャップとか。
常に冷静で、態度がそんなに変わらない二番さんの存在感は、カッコつけてるわけじゃなくてもクールなスパイスになっていて、ふざけるときの笑顔とのギャップにまたやられてしまったのでした。
私はコロナ禍前の2019年に初めて特典会に参加できました。 それが唯一、二番さんでした。 次に特典会に参加できたのは2023年のイルミラクル公演。 私の携帯の待ち受けは4年間ずっと同じ、二番さんでした。 (引かないでほしい)
というのも、「次の待ち受けは、次に特典会に行けたときの写真にする」と決めていたからです。
待ち受けは、指定したポーズを期待値以上に完璧にこなした二番さんで、その完璧さに“職業:アイドル”として向き合ってきた誠実さを感じて、 仕事をしているときに見ると、“得意かどうかは別にして、ちゃんとやることで得られる信頼がある”と思えてくるのと、二番さんの揺るがない漢気が少し心に宿るような、頼りになる存在でした。
携帯を出して人に見られるたびに、“推しを恥ずかしいなどと思う気持ちは微塵もございません”という態度で見せていました。 二番さんの冷静さを、お借りするような気持ちでした。
今あの写真を見ると、ライブに行きたいと願いながら気持ちが小さくなるように押し殺したコロナ禍の日々を思い出します。
卒業公演を経て、今は真っ黒の画面になっています。 気持ちが落ち着いたら、また特典会の写真にしたいと思います。
二番さんのアイドルらしい愛嬌を振舞われないところ、素でいられるって強いなと思って惹かれました。 そのくせ、存在しているだけでもっていくような華があって、ずるかったです。 自然と憧れました。
思うことをしてください。 オタクが“自由に”なんて願わなくてもされると思いますが、やりたいことをやってください。 のどと肋骨などの心配はしています。 健康第一でお願いします。
横浜アリーナ公演、ありがとうございました!!
— 二番煎じ (@2ban1000ji) 2023年12月8日
アイドルとしての最後のステージ、沢山の人に見てもらえて、本当に楽しかったし嬉しかった!!
今日までの事、関わってくれた皆の事、一生忘れません!
皆、幸せになれー!!!
ありがとうございました! pic.twitter.com/3SEridrZms
にーちゃんさん
にーちゃんさん、歌って。 歌って生きる人でしょう、にーちゃんさんは。
あんなに大きいステージで、自分だけの歌声響かせて。 グループにとっても、ものすごく重要な歌柱で。 ソロ曲も、「イイコノママデ」も、作詞の才能もあるのに。
歌わずにはいられないでしょ。
だから、いつでもステージに上がってくれたら、手がかゆくなるくらい拍手して迎えるから、 “ちょっと寄ってみたよ”みたいな感じでも、大事な時だけじゃなくても、いつでも大歓迎です。
ずっとMeseMoa.をホームにしてほしいです。
にーちゃんさんは卒業しても、少ない頻度になってもXの更新をされるということで。 どんなに間が空いても「ただいま」って戻ってきてね。 キンパニキが居ないMeseMoa.さんなんて、ツッコミのいない無法地帯なんだから。 にーちゃんさんの存在はずっと必要なんだよ。
にーちゃんさんのブログ 2023年日本武道館公演 ameblo.jp
にーちゃんさんのブログ 卒業公演後 ameblo.jp
追記
“これから卒業したメンバーのメンカラではペンライトを照らせない”と思っていましたが、 卒業後のライブで、残ったメンバーから“卒業したメンバーのメンカラでペンラ振ってもいいんだよ”という言葉がありました。 ……いいんですか泣